ダイソーで売られていた100円ラジオ
100円ショップにて売られている100円ラジオを解剖してみることにします。スーパーヘテロダイン式のラジオが100円で買えるのは驚きです。このような箱に入って100円で売られています。

本体の写真です。単4電池2本、イヤフォン(共に別売)が必要です。とりあえず分解する前に動作確認をしてみました。問題なく各局を受信できました。同調つまみがバリコンと直結になっているため、高い周波数の放送局を受信するときにはかなりクリチカルで、合わせにくいですが、慣れれば問題なく同調できそうです。ボリュームも付いており,十分な音量でヘッドフォンを鳴らせました。筐体を手で包み込むように持つとちょっと発振気味になるときがありました。

中の様子です。かなりまともそうに見える2連ポリバリコンがついています。トランジスタは3石。S9011と書かれているものが2石とS9014と書かれているものが1石あります。局発コイルはSUMIDA。IFTのメーカーは不明です。ボリュームはWJと書かれています。プリント基板の基材はUL承認マークが印刷されており、たいしたものです。バーアンテナのメーカーは不明。ケミコンは見たことのないマークがついています。多分アジア製だと思います。日本でこれらの部品を調達したら、100円を超えるのではないでしょうか。

基板を取り出した状態。裏側を見る。ジャンパー線や裏付け部品なし。2連バリコンもビスでしっかりと固定されています。立派なものです。どのような回路構成になっているのか調べてみました。



上記のような回路構成になっておりました。初段のトランジスタで発振混合を行い、次段でIF増幅、ダイオード検波したあと1石のAFアンプという構成です。


東海大学建学50周年記念ラジオ:ZELKOVA
1992年、東海大学建学50周年記念品として作られたAM/FMラジオです。約12cm x 11cm x 4cmの小型のラジオです。昔東海大学で製作したFM受信機を縮小モデルで復刻製作したものだそうです。単3乾電池2本で動作します。FMの受信範囲は76MHzから108MHzまでとワイドです。左上にイヤフォンジャックが、右上にFM用ロッドアンテナが対称的に配置されておりすっきりしたデザインです。

斜めから見たところです。なかなか良い格好をしています。ハンドルが付いていて持ち運びにも便利です。

ラジオを立てたところです。5cmの円形スピーカーは歯切れの良い音を出します。左側のつまみがボリューム、右側のつまみが選局用です。真ん中の3つのプッシュスイッチは、左から順番に、電源ON/OFF、MW、FMとなっています。

入手時は感度が極端に低く、ノイズしか出なかったので修理のために分解しました。カバーをはずしたところです。本機には2個のソニー製ICが載っています。左上部に見える黒くてちいさなICがオーディオアンプ用のCXA1162です。もう1個はAM/FM受信用のICでCXA1238です。プリント基板の反対側についています。オーディオ用のICはステレオ用なのでしょう。ステレオヘッドフォンを差し込むと両耳から音が聞こえてきます。ステレオヘッドフォンジャックを使用しているところはにくいですね。驚いたことに、ヘッドフォンで聞く本機の音は非常にクリアーで迫力のある音です。普段使っているICF-6800のヘッドフォン出力と聞き比べてみましたが、どうもZELKOVAのほうに分がありそうです。選局から増幅までICで行っているからでしょうか。使用しているケミコン等の部品を吟味すればさらに音が良くなると思います。

基板を裏返したところです。基板の下の方にCXA1238がみえます。

ラジオの天板に張られているシールです。このラジオの由来が書かれています。



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