NT-61です。
・6石トランジスタラジオNT-61です。006Pで動作します。正面右側に上下に配置された白色のチューニーングダイアルと赤色のボリュームつまみがアクセントとなっており、透明アクリル板を通して設定ポジションがはっきりわかる斬新なデザインです。当時のNECのラジオにはなかなか優れたデザインが多いです。

・内部写真です。まだ、扁平トランジスタが使用されていますがすべてNEC製です。コンパクトにうまくまとめられています。

・付属の革ケースに入れたところです。

・箱のデザインもすっきりしています。


NT-620です。
・NEC日本電氣の6石トランジスタラジオNT-620です。006Pで動作します。正面のダイアルとボリュームの部分がびっくりマーク(!のマーク)に見えるような、斬新なデザインのラジオです。

・後ろから見たところです。

・ケースに入れたところです。まさにびっくりマークになりますね。

・内部の写真です。トランジスタは全てNEC製ですが6石の内2石は扁平トランジスタが使われており、かなり古い時代のラジオであることがわかります。

・基板を取り出したところです。なかなかコンパクトにまとまっています。

・裏蓋の内側に貼付されている機銘板です。この図を見ると使用されているトランジスタはずべて扁平のようですので、量産がスタートした時点では全て扁平トランジスタが使用されていたものと思われます。

・NECはこのトランジスタラジオのフロントパネルのデザインを少し変えてMAGNAVOXにOEM供給しています。ダイアル窓のところがオリジナルと異なりますが、よく見ると同じモデルであることがわかります。

・内部の写真です。左側がNECのNT-620、右側がマグナボックスのAM-22です。AM-22の方はもはや扁平トランジスタは使用されていませんがNT-620と全く同じ基板を使っています。

NT-625です。
・6石トランジスタラジオNT-625です。006Pで動作します。このラジオもデザインが凝っています。正面、背面が同じ模様をしています。

・ケースに入れたところです。

・リアカバーをはずしたところです。リアカバー側にも穴があけられているのは珍しいです。この穴を通して後方からも音が出るように工夫したのでしょうか。

・基板を取り出したところです。チューニングつまみの回転を減速してバリコンに伝えるため、チューニングはしやすいです。

・裏蓋の内側に貼付されている機銘板です。

NT-6Bです。
・NEC日本電氣の6石トランジスタラジオNT-6Bです。単2乾電池4本を使用します。ボディーの横幅はこの乾電池を4個ならべた長さで決まってしまいます。横手方向に長いラジオです。ソニーのTR-6とほぼ同じ大きさではないかと思います。

・後ろから見たところです。前面はうぐいす色、背面は淡い灰色のツートンカラーのきれいなラジオです。筐体は硬質プラスチックで出来ています。


・内部の写真です。バリコンやスピーカーに58 11というスタンプが押してあるのでこのラジオは1958年(昭和33年)11月以降に作られているようです。使用されているトランジスタを見ると、高周波部分はソニー製の2T76が3本、低周波部分はNEC製のST303が1個、ST123が2個となっています。当時、NECはまだ高周波用トランジスタを安価に作れなかったのでしょうか、ソニーから調達していた模様です。なお、ソニーは1959年1月からソニー製のトランジスタやゲルマダイオードの外部販売を全面的に中止しています。

・基板はAF用とRF用の2枚に分かれています。こちらはAF基板です。NEC製の扁平型トランジスタが載っています。

・RFブロックの基板です。ソニー製の丸缶タイプのトランジスタのてっぺんには赤や黄色のマーキングがしてあります。品名は同じ2T76でも特性を選別しているのでしょうか。

・バーアンテナの隙間から見える、内部配線の様子です。なんと、線材がばらけないように丁寧に結束糸で束ねられています。まるで通信機の内部配線を見るようです。安価に大量生産しなければならない民生用機器では採算が取れないのではないでしょうか。

・革製のケースに入れたところです。キャビネットが硬質プラスチックのため、硬いものに当たると角がかけるのをしっかりと防止しています。

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