・1967年10月に19800円で発売された時計つき11石FM/AMラジオ:8FC-39です。デスクの上に置いた際、木目調のケースがうまく調和する、高級感あふれるラジオです。時計の文字盤、AM/FMのダイアル窓とも、円形を基調とし、バランスのとれたすっきりとした配置です。ラジオは単1乾電池4本もしくはAC100Vで動作しますが、時計は単1乾電池1個でのみ動作します。ラジオをAC100Vで動作させた場合には時計とラジオのダイアル窓をネオンランプがほんのり照明します。時計は乾電池で動作させているため、商用電源周波数(50/60Hz)に依存しないところが長所ですが、長期間使用しているとどうしても時計がずれて気がちです(1ヶ月で30秒前後か)。とはいえ、クオーツロックでないことを考えると、結構良い精度を出していると思います。


・左側から見たところです。端子がたくさん並んでいますが、左側から順に、AC入力端子、AUX IN、MPX OUT、録音用端子、イヤフォン端子、一番右側には時計のスターター用のレバー(このレバーを下方に下げることで時計のテンプを回転させます。一度回転し始めると後は電池のエネルギーで動作し続けます)があります。


・右側から見たところです。左側のスライドスイッチはトーンコントロールスイッチでLow/Highの切り替えを行います。右側の端子は左側にある小さなほうがAM用外部アンテナ端子、右側がFM用アンテナ端子です。一般的な家庭なら特に外部アンテナを接続せずとも問題なくAMもFMも受信できます。


・後ろ側から見たところです。上部左右にあるつまみを引いて裏蓋を開けることにより乾電池を交換することができます。


・底面です。スピーカーが底部に付いているのですが、底面が傾斜しており、前面に音が反射して出てくるようになっています。ラジオの筐体が大きいのでなかなか良い音が出ます。


・アンテナはソニーのポータブルラジオICF-110Dなどと同じものが使われているようです。


・裏蓋を開けたところです。裏蓋の下部に蝶番が付いており、上部を手前に引いてふたを開けます。バーアンテナが長く、感度がよさそうです。右側に見えている青色のテープが巻かれたトランスは電源トランスで、AC100Vから6Vを作り出しています。


・前面上方から見たところです。乾電池はすべて単1を用います。縦に1個付いている電池は時計用、残りの4個はラジオ用です。


・後方上部からみたところです。


・時計部分を取り出してみました。ゴールドに輝くアルミの文字盤がきれいです。


・こちらはチューニング用のダイアルです。FMとAMのダイアル指針は同時に連動して動きます。車のダッシュボードのメーターのようにも見えます。


・フロントパネルをはずしたところです。線材が見えているのはパネルを照らすためのネオンライトのコードです。


・機銘板です。


・・・・・もどる・・・・・