ICF-M300Vです。最後のほうに修理記事を載せました。2008.01.14更新


・1988年3月発売。13800円。どこかで頂いたものです。AM/FM/TV(1-12)が受信できます。アラームやタイマー機能も付いております。単3乾電池3本で動作します。キーを受け付けたときの“ピッ”という音が少しうるさいです。なかなかよい音がします。大音量でも音が歪んだり、びりついたりしないのは立派です。


・斜め横から見たところです。奥行が短いため、この写真のように立てて使うと安定しません。ロッドアンテナを伸ばすとすぐに倒れてしまいます。


・内部の写真です。音の良さそうな大きなスピーカーがついています。最近のラジオにしてはバーアンテナは長いほうでしょうか。


・大型のフェライトマグネットを使っているだけあって、背面からの漏洩磁束はかなり多いです。テレビに近づけると色ずれをおこすし、単三乾電池もご覧のようにくっついてしまいます。もう少し何とかならないものでしょうか。


先日、このラジオを修理しました。以下は修理の様子です。2008.01.14追加。
症状としては といったところでしょうか。では、早速、分解することに。

・基板を取り出したところです。基板は上下2枚に分かれており、手前(フロント側)に位置するのが液晶パネルや制御マイコンが載っている基板(コントロールボード)、後ろ側にあるのがメイン基板で、ラジオの基本的な回路が載っています。

・今回の不良はこのコントロール基板の不良のようです。右側の写真は裏側を撮ったものですが、真鍮製と思われるがっちりしたシールドで覆われています。これは、マイコンの動作ノイズがメイン基板に影響を与えないようにするためでしょう。目視チェックでは特に不具合は見当たりません。この、真鍮製のシールドケースを取り外す必要がありそうです。

・左側が、その真鍮製のカバーを取り外したところです。この状態ではマイコンの各ポートの信号がチェックできませんので更にマイコンを覆うようにして付いているシールドを取り去る必要があります。右側の写真が、そのシールドを取り去ったところです。

・プリント基板はスルーホールを用いた両面基板のため、信号を追いかけるのが面倒です。表側に走っている信号を追いかけようとLCDを固定しているブリキのフレームを取り外しました。LCDパネルは薄いガラス板で構成されており、その固定方法が厚みのある両面テープで部分的に固定されていたり、何本も出ているリードで固定されているため、不用意に取り外すとパターンにクラックが入り点灯しないセグメントが出ても困るので、これ以上は分解しませんでした。

・今回の不良症状で、受け付けるキー(たとえばスタンバイキー)と受け付けないキー(たとえばアラーム)があるということはマイコンポートにまで信号が来ていないかあるいは信号が来ていてもマイコンが判別していないかのどちらかです。前者ならパターンの不良など、ポートに行くまでの経路の不良です。後者の場合は最悪、マイコンのポート不良かもしれません。テスターを用いて各所を当たってゆくうち、矢印で示すケミコンの下を通っているパタンの両端で導通が無いことがわかりました。

・ケミコンを無理やりはずしたところです。本来なら裏側からこてを当てて半田を溶かし、抜き取るのですが、あいにくLCDが付いており、はずせないため、ケミコンの足を残して抜き取った状態です。やはり、黒くなっているところはケミコンから漏れ出た電解液(たぶん4級塩)でパタンが腐食し断線しています。

・基板上に漏れ出している電解液をふき取り、切れたパターンを接続、ケミコンの変わりにチップセラミックコンデンサを付けました(右側の矢印で示す)。これで動作するようになったかと、組み込んでみたところ、確かにアラーム釦など、以前動作していなかったキーが効くようになりました。しかし、まだ、電源が入るところまでは行きません。そこで、再度、基板をじっくり眺めたところ、もう一方のケミコン(左側の矢印)の下にもパターンが走っていることがわかりました。

・やはり、先ほどのケミコンのばあいと同じです。パターンが切れています。

・切れたパターンを接続、チップセラミック基板に置き換えたところです。これで、ラジオも動作するようになりました。あとは付いていたシールド板を元通りに付けてくみ上げれば修理完了です。

・修理後のICF-M300Vの内部です。

・ちゃんと動作するようになりました。


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