三菱のトランジスタラジオです。種類はそれほど多くありません。

3. 6X-145
・6X-145です。6石使用のAM専用ポケットラジオです。デザインが素敵です。


・背面の写真です。


・内部写真です。積層乾電池006Pを使用します。


・革のケースに入れたところです。

2.FX905
三菱のトランジスタラジオFX905です。発売時期はよくわかりませんが、ソニーのソリッドステート11(イレブン)以降の製品と思われます。ソニーのソリッドステート11(正式名はTFM-110)は昭和40年4月に12500円で発売されています。その名の示すとおり、11石のトランジスタが使用され、大変高感度でFM機の体質を一変したと話題になったラジオでした。この三菱のFX905はそれを意識してかソリッドステート12というプレートが本体全面についています。




・ソニーを超えたか!三菱のソリッドステート12
三菱のダイヤモンドのマークとともに12の文字が大きく見える。FM,SW,MWのスリー・ウェーブ。単2乾電池3本で動作する。電灯線で使用する場合、ソニーのソリッドステート11やその他のトランジスタラジオの多くがACアダプターが外付けなのに対し、三菱は内蔵しているので電源コードを接続するだけでよく、使い勝手がよい。最近の機器は外付けACアダプターが多く、種類も多いため使いたいアダプターがすぐに見つからず難儀することがある。



・ソリッドステート11と12を並べたところです。高さはほぼ同じ。横幅が905のほうが少し大きい。



・905の内部写真。スピーカーにも三菱のマークが。何だかよい音がしそう。上部にバーアンテナが見える。左側が中波のコイル、右側が短波のコイルです。短波の受信周波数は約3.5MHz〜10MHz。ソニーの11は3.9MHz〜12MHzです。筐体がソニーの11に比べ大きいため、プリント基板にも余裕を持って部品を配置している模様で修理もやりやすいと思われる。音質にも大変機を配っており、前面のパンチングメタル(黒色の穴のあいたアルミ板)とプラスチックのケースの間にはビリツキを防ぐための布のようなものが張られている。



・905のプリント基板を見る。ソニーのラジオに負けず劣らずジャンパー線や裏付け部品が多い。当時のラジオとしてはこれが標準かもしれない。ケミコンを交換するのに苦労した。



・交換のため、はずしたケミコン。最近のケミコンはかなり小型になっており、当時のものと比較すると3分の一程度にまで小さくなっている。当時のような筐体の大きなコンデンサを探すのに手間取った。



・コンデンサを交換する前は、ずいぶんとひずみっぽい音がしていた。交換後、さぞや良い音がするだろうとスイッチを入れるも、出てくる音は以前とあまり変わらない。これは別に原因があるはずと、三菱サービスセンターからサービスノート(のコピー)を取り寄せる。回路図、パターン図とセットを見比べつつどこで歪んでいるのかをみつけだす。原因は最終段のPPトランジスタの片方のベースのパタンにクラックが入り、断線していたためであった。手直しした後、電源を入れるとなかなか良い音がする。AMはバーアンテナが長いこともあり、聴感上のS/Nが高く、大変クリアにきこえる。とくに、ニュースなどを聞くとバックグラウンド・ノイズの少なさに驚く。



・ステレオアダプター:FR905
これはFX905と接続することにより、FMステレオ放送が楽しめるアダプター。トランジスタを9石使用している。こちらもFX905と同様、ACアダプターを内蔵しており、電灯線で使用する場合にはコードを接続するだけでよい。また、こちらにはACアウトレットが付いているため、FX905の電源コードをこちらに差し込んで使用することもできる。コンセントの数に余裕の無い家庭では重宝である。一方、ソニーの場合には、ソリッドステート11側から4.5VのDC出力をステレオアダプター側に供給することで1個のACアダプターで対応できるようにもなっている。



・ステレオアダプター:FR905の裏側
上段の左側から、トーンコントロールスイッチ(H-L切替)、ACコンセント、テープレコーダー用録音端子L,R。下段はACインレット用のコネクタ。



・FX905とFR905
ラジオとアダプターは対称にデザインされており、並べるとなかなか格好がよろしい。ソニーがシルバーを基調としているのに対しこちらは黒。



1.8X−584D
・三菱のトランジスタラジオ:8X-584Dです。8石使用のAM/SWラジオです。短波の受信範囲は3.8MHzから12MHzです。


・背面の写真です。


・内部写真です。乾電池は単3を4本使用します。


・革のケースに入れたところです。


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