このラヂオは1998年5月連休に近所の骨董市で購入した並四ラヂオ2台のうちのひとつです。
セットの大きさは高さ280、幅285、奥行き180mmです。
斜め前から見たところです。
右側面にスナップ式の
電源スイッチが付いています。前面につまみが2個。左側のつまみが再生バリコン(豆コン、ミゼット・バリコンなどともいいます)、右側のつまみが同調バリコンです。購入時にはスピーカー前面の桟の片一方がなくなっていましたが、適当な木を見つけて復元しました。二つのツマミの間にパイロットランプがあり、通電時には緑色に光ります。
後ろ側からみたところです。
購入時のままの真空管がつけてあります。向かって左側から12F(整流)、12A(電力増幅)、226(低周波増幅)、27A(再生,検波、増幅)が挿入されていましたが、ソケットには12B、12A、26B、27Aと書かれています。
ACコンセントとアンテナ端子、機名板。
ACコンセントはねじ込み式タイプのものです。また、電源コードも短く、1mにも満たない長さでした。茶箪笥の上にラジオを置き、天井からぶら下がっている電灯線から二股ソケットで分岐して電源を取っていたのでしょう。アンテナ端子板には4個の端子があり、E(アース)、A1(アンテナ)、A2(アンテナ)、PU(ピックアップ入力)となっています。機銘板には
550-1500キロサイクル放送受信機
27A-26B-12A-12B 4球
TYPE ARS
付属電源変圧器規格
1次側 50-60サイクル交流
90V-100Vヒューズ切替
全負荷電流0.25A
2次側 200V 20MA(主)
5V 0.5A
5V 0.4A
1.5V 1.1A
2.5V 1.8A
SHINKYU RADIO WORKS TOKYO
と書かれていました。
真空管を抜いたところです。
真中に見えるのがマグネチック・スピーカーです。右側にアンテナコイル(並四コイル)、左側に電源トランスという配置です。段間トランスやブロック・コンデンサはシャーシーの内側にあります。
シャーシーの裏側です。
部品点数が非常に少なく、すっきりしています。上部の左右に見えるのが同調バリコン(左)と再生バリコン(右)です。右側に白く光っているのはブロックコンデンサーです。ペーパーコンデンサーでしたが、絶縁度が落ちていたため中身を取り出して、代わりにフィルムコンデンサを封入しました。下部に見えるのが段間トランスです。どちらも1:3の巻線比でしたが、両方とも1次側が断線しており、巻きなおすはめになりました。抵抗は問題なさそうだったのでそのまま再利用しています。
実体配線を元に書き起こした回路図です。
メールはjnkei@yahoo.co.jpへ
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