1953年発売のZENITHポータブルラジオM505です。
・前から見たところです。上部にダイアルがあり受信周波数が刻まれています。同調するには右側面のつまみを回すと、連動して、このダイアルが回転します。左側面にはスイッチをかねたボリュームつまみがあります。使用真空管は1U4(高周波増幅)、1R5(発振混合)、1U4(IF増幅)、1U5(検波・増幅)、3V4(電力増幅)です。
・後ろから見たところです。中央に脱着式のループアンテナがあります。また、左上部に巻き取り式のACコード・プラグが見えます。
・ループアンテナをはずしたところです。ZenithではこれをWave Magnetと呼んでいます。吸盤が付いており、窓ガラスに貼り付けられるようになっています。ただし、経年変化により吸盤は硬化しています。
・底板をはずしたところです。右端に見えるのが巻き取り式の電源コードです。
・シャーシを取り出しました。中央に見えるのが3連バリコンです。シャーシの側面にMAY 1954と捺印されていました。
・別方向から見たところです。動作チェックのためつまみをつけた状態で写真を撮りました。全体が鉄板で覆われています。
・覆っている鉄板をはずしました。内部は割合込み合っています。左上に見える赤いものはセレン整流器です。整流直後の電圧が少し低く、局発が発振しません。整流器の性能が落ちている可能性ありです。出力トランスもシャーシー内部に取り付けられています。すべての真空管のフィラメントは直列に接続され、セレンで整流された電圧を抵抗でドロップしてフィラメントに加えています。電池管のフィラメントで消費する電力よりもドロッパー抵抗で消費する電力のほうがはるかに大きく電気を無駄遣いしていますが、他の交直両用ラジオもこのような使い方が多いです。
・底板の内側に貼付されている、真空管のロケーションを示すシールです。。
・斜め前方から見たところです。RF1段増幅付きのため、高感度です。また、よい音で鳴ります。ポータブルラジオではありますが、電池を入れない状態でも結構重いです。
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