ICF6800の部屋へようこそおいで下さいました。6800の修理に関する事、性能に関する事など、順不同に記載しております。不定期ですが更新してゆく予定です。ゆっくりとご覧になってください。
ICF6800は1977年10月に79800円で発売されました。FM/MW/SW、31バンドレシーバーです。SWはダブルスーパーヘテロダイン方式をとっております。使用半導体はIC8個、FET11個、トランジスタ57石。また、クリスタルは10MHzと18.6MHzの2種類を使用しています。本機はアナログ回路、ディジタル回路、PLL回路が絶妙のバランスの上に成り立っております。したがって経年変化によると思われるパーツ劣化の影響をもろに受け、SWが受信できない、ディジタル表示がおかしいといった症状があらわれます。オークションではこのような状態の6800がかなりの値段で売買されております。最近はサービスマニュアル付きで出品される場合もあります。修理を楽しむ向きにはサービスマニュアルは欠かせません。
ICF-6800の修理
修理の様子はここに付け加えてゆく予定です。
・ソニーのAM/FM/SW受信機:ICF6800です。入手した時には、AM(中波)およびFMは受信可能、SWは受信しない。カウンターはAM(中波)受信時のみ正確に表示しているようである、といった状態でした。まずは、分解して信号を当ってみることにします。
・先ず最初にバックカバーを取り外します
・フロントのつまみ類をはずした後、フロントパネルを取り外します。
・中身を取り出し、この状態で通電、不良個所を見つけ出す。
・不良はこの写真中央の白く見える覆いの下にあるトランジスタとおもわれる。
・バリコンと一体になっているメカブロックを取り外したところ。
・シールドケースの蓋を取り外したところ(中央部)。この中のトランジスタが劣化している。
・取り外したトランジスタ。製造時に比べ、経時変化でhfeが小さくなっているようだ。交換することにより無事SWバンドも受信できるようになった。
ところで、このICF-6800は電灯線で使用しているときにはパイロットランプ(バックライト)は点灯しっぱなしであるため、よく切れることがある。切れた場合には交換が面倒なので、今回は分解したついでに豆球の代わりに白色高輝度LEDを付けてみる事にした。豆球は1個あたり50mA程度の電流を流しているが、LEDは10mAも流せば煌々と輝く。Vf(順方向電圧降下は約3Vであるため、2個直列にし、電流制限用抵抗を更に直列に入れる。
・取り外した豆球と今回LEDで作ったパイロットランプ。LEDは2個直列にしたものを2組用いた。これをFMのダイヤルライトおよびMW,SWの回転ドラムの中に入れる。
・2台を並べて置いたところ。上がLEDに交換してあるもの。白色LEDを用いているのだが若干薄緑色に光る。下はオリジナルのまま。電球を切らしたくないのであまり使用しないようにしている。たまにしか使用しないためか、よくありがちなSWでカウンターがおかしくなったり受信できなくなるというようなことはなく、今のところ問題なく受信できている。
・部屋を暗くするとこのような感じになります。オリジナルのほうが温かみがあり、一般的な真空管ラジオのバックライトを見慣れている小生にとっては違和感がないが、LEDのほうは切れる心配が無いため、精神衛生上よろしい。消費電力も削減でき、地球環境にやさしくもある。
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