TFS-7700です
・1969年に発売されたTFS-7700です。当時の定価は14800円。ソリッドステート11(イレブン)の系統を汲んだラジオで非常に特徴的なラジオです。何が特徴的というと、小さなラジオであるにも関わらす、2スピーカーであることと、イヤホンを2個内蔵しており(セット内にイヤホンを2個固定しているラジオは本機以外に見たことがありません)、ステレオ放送を聴くことができること、本機が2台あればスピーカーからもステレオで楽しめることです。




・内部の様子です。乾電池ボックスが大きいのに気付きます。単1乾電池を3本使用します。通常、このクラスのラジオは単2乾電池を使用するのが普通です。本機でなぜ単1を使うようにしたのかというと、常にイヤホンから音を出しているため、また、ステレオインジケーターにムギ球を使用しているため、余計に電力を消費するためでしょう。



・シャーシーを取り出した後のフロント部分です。高音専用の小さなスピーカーが付いています。



・取り出したシャーシーです。右下の2つの穴から音声信号が出るのですが、一般的なイヤホンジャックとは異なります。



・ジャック部分を見てみるとこのようになっています。最初は、何が付いているのだろうと思いました。



・ダイアルパネルを取り去ると、出てきたのはよく見慣れた、特徴のあるソニーのイヤホンです。このイヤホンから音を出していたのです。この先にチューブを付けて耳元でステレオ放送を聴く仕組みです。昔、飛行機(エコノミークラス)の座席のところについていた、イヤホンと同じ原理です。当時はまだステレオミニジャックの規格がなかったため(標準ジャックはあったがスペース的に入らなかったのではないか)このようになったと思われます。スピーカーからの出力はモノラル、右チャンネル、左チャンネルと切り替えられます。したがってこのラジオを2台持っていればスピーカーからもステレオで聞くことができます。


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