TR-62です
・世界初の短波つき2バンドトランジスタラジオTR-62です。1957年8月に13800円で発売されました。単3乾電池4本で動作します。当時の小型ラジオが入手しにくい9Vの006Pを使っているのに比べ、経済的だと思います。




・背面の写真です。金色の大きなプラスネジを回してリアカバーを開け閉めします。上部に見えているのは短波用の外部アンテナ端子です。このラジオは短波の受信感度が低く、アンテナがないとまず、受信できないと思ったほうがよいでしょう。



・ケースに入れ正面から見たところです。ケースの内側上部にロッドアンテナを収納するようになっているため、その分ケースは背丈が高くなっています。



・後ろ側の写真です。ツートンカラーの綺麗なケースです。



・アンテナはケースに入れたままでもねじ込めるようになっています。



・ケースのカバーをあけたところです。上部にアンテナを収納するホルダーが付いています。



・ラジオのリアカバーを開いたところです。プリント基板は大きいのですが電池ホルダーが結構面積をとっているため、部品が乗る部分は3分の2以下でしょう。



・基板部分の拡大です。低周波部分は扁平トランジスタが使用されていますが高周波部分には円筒形の金属ケースに入ったトランジスタが使用されています。写真ではわかりづらいかもしれませんが、バリコンは松下製です。



・リアカバーの裏側に貼付されている機銘板です。SONY RADIOとはなっていますが、社名はTOKYO TSUSHIN KOGYO. LTD. となっており、まだソニーに社名変更する前のモデルです。



・修理の参考のために回路図・部品表・スペックを載せました。部品表によると、R1(トランジスタX1のベースバイアス電圧を決めるための抵抗)の値はトランジスタの性能に応じて33K、75K、82Kあたりから選んでいたものと思われます。また、回路図の欄外に「注、C25, C26の付いていないセットもあります」とあるように定数が、トランジスタの性能にかなり左右されたようですね。


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